(更新日:

大型ブラウントラウトをテンカラでキャッチする《テンカラの~とvol.14》

田中 五月

愛知県は段戸川の名物、ブラウントラウトをテンカラで釣ることについて書いてみます。

段戸川には70cm近いブラウンまで確認されており、ルアーではそのサイズまでキャッチされています。

私はメインの釣法がテンカラなので、テンカラで釣りたい。

迫力ある大型ブラウントラウトをテンカラでいかに釣るか?

コンディションやキャッチの仕方など、体験に基づいた考察を書いていきます。

【もくじ】
1.延べ竿テンカラで体感する迫力
2.大型ブラウントラウトを狙う季節と時間帯
3.キャッチするために必要な仕掛け
4.かけた後のコツ
-取り込みも慌てずに-

5.ブラウンの処理について
-要注意外来生物として-

6.ブラウントラウトと遊漁券

延べ竿テンカラで体感する迫力

ターゲットサイズはまず50cmとしています。

リールもついていない延べ竿テンカラで、このサイズはかなり迫力があります。

グイグイどころか、地球が動いているくらいの勢いで竿をもっていかれます(^^

まぐれでキャッチ出来ることはまずないので「狙って釣る」面白さがあります。

過去に段戸川で、テンカラで釣ったブラウン達をご紹介。

どれも尺~40cmといったサイズ。

そして、目指すべきターゲットの50サイズが下の写真。

これは自分が釣ったものではなく、同じ段戸川倶楽部のNさんがテンカラでキャッチしたもの。

いかつい!

このいかついサイズをテンカラで!キャッチするためのコツを書いてみます。

大型ブラウントラウトを狙う季節と時間帯

大型のブラウントラウトを狙うには、季節や時間帯、水量といったコンディションが最も重要です。

段戸川には50cm以上のブラウンがかなり棲息していることはわかっていますが、大型個体はコンディションがあわないと出てきてくれません。

25cm以下は頻繁に出てくれますが、大型個体はコンディションを合わせる必要があります。

季節としては毛鉤に出るのは5月以降からになり、狙うべきは雨が降って20cm以上増水して引水に入ったタイミング。

時間は早朝と日暮れ前に出る確率が高いと考えています。

大型ブラウンをキャッチするために必要な仕掛け

狙わないと上記コンディションに会うことも珍しいですが、仮にたまたまコンディションに合ってかかったとしても、テンカラではそれ用の準備をしておかないと釣れません。ほぼバラします。

ブラウンは25cmくらいまではアマゴとそう変わりませんが、25cmを超えるあたりから、一気に横幅が広くなり、重さが増します。

たとえアマゴと同じサイズだったとしても砲丸のような魚体になるので、パワーがあります。

私は以下の準備をしています。

ハリス1.2号:VARIVASバーブレスフック『2430V-WBL』#10

糸の結束:全て通常のハリスと毛鉤を結束する結び方を使い、ハリスとラインもこの結び方の輪っか同士をつなぐ

リリアン:コブを作ることを忘れずに

タモ:鮎用の直径39cmのタモ(渓流ダモではだめ)

今までに2回だけ、50cm以上と目測されるブラウンをかけれましたが、残念ながらバラシました。

その時点で上記の仕掛け準備をしていれば、キャッチ出来る確率は2倍以上あったんではないかと思います。

かけた後のコツ -取り込みも慌てずに-

確実に最初の強烈な一走りが来ますんで、それに耐える必要があります。

また、事前に取り込み場所を予測しておき、その場所近辺から動かさないように、走り始めたらトップスピードに乗る前に頭の向きを変えてやります。

相手が少し落ち着いてきたら、頭を水面に出させ、空気を吸わせることを2,3度やります。

空気さえ吸わせれれば、無限の体力がありそうなブラウンも次第に弱ります。

最後の取り込み時も大抵暴れるんで、最悪一度タモに入れかけたのに逃げられても、また慌てずにやり直します。

ブラウンの処理 -要注意外来生物としての対応-

ブラウンは要注意外来生物であり、釣るのは面白くても扱いは非常に難しいです。

段戸川でもキャッチ&リリース区間の中で釣れたとしても、遊漁対象魚種ではないため、「持ち帰って美味しく食べて頂く」ことが推奨されています。

見た目がアマゴやイワナよりもきついため「釣るのはいいけど持ち帰りはちょっと」という方が多いですが、案外美味しいので、釣れたら是非持ち帰ってみてください。

つりチケマガジンにも料理関係の記事があるので、よかったら参考にしてくださいね!

ブラウントラウトのさばき方

ブラウントラウトの料理

ブラウントラウトと遊漁券

ブラウントラウトは遊漁対象魚種ではないため、遊漁券の購入は必要ないと思われる方もおられるかと思います。

しかし、漁協が管理している河川で釣る場合には遊漁券を購入する必要があります。

というのも、漁協はコストをかけてアマゴ、ヤマメなどの魚を放流しています。

ブラウントラウト狙いで釣りに来ていても、アマゴ等がかかってしまうことはあるでしょう。

このように、漁業権対象の魚種を混獲する可能性があるため、遊漁券の購入が必要となります。

釣りたい川が遊漁券が必要かどうか見分けるには、インターネットで検索するのが手軽です。「○○川 漁協」と入力して検索してみましょう。

また、遊漁券をつりチケでオンライン販売している漁協もあります。スマホやパソコンで遊漁券を購入できるのでとても便利です。

事前によく調べて、気持ち良く大物ブラウントラウト釣りを楽しんでください!

テンカラの基本を知りたい方には

最後に、「面白そうだけどそもそもテンカラの基本を知りたい」という方にはMasterTenkaraという日本初のHowToテンカラ動画がおススメです。

テンカラ大王 石垣先生が監修・出演のテンカラ最新作動画です(^^

0から始めるテンカラが章立てで学べます。

関連記事