愛知川漁協様の取り組み紹介(アマゴ発眼卵 BOX放流)
こんにちは。つりチケ編集部です。
もう冬ですねー。この時期、密かに私達は忙しいのです。
なぜなら秋以降、漁協様の増殖活動が活発になるからです。
そんな中、本日は一緒に取り組みをすすめさせて頂いている滋賀県・愛知川漁協様に行ってきました!
愛知川漁協様は、今年は汲み上げ放流の結果により愛知崖での鮎が非常に調子がよかったり、愛知川本流の濁り対策に奮闘されていたりと非常に積極的で今後の展開が楽しみな漁協様です。
そんな愛知川漁協様に、今日はアマゴ発眼卵の状況確認、染み出し水を利用した水槽でのより安全な飼育のテストに行ってきました。
アマゴ発眼卵の確認
まずは11月に埋めた発眼卵の状況確認です。
これがBOXを開けた直後ですが、いるわいるわ。
皆元気に孵化して仔魚になっています。嬉しいですねー、この状況を見るのは。
まださいのうを持っていますが、死んでいるのはほとんどいませんでした。
今年は大きな出水もなく、非常に順調です。ただし、今回テストしたいのはこの先の話です。
今年は良かったかもしれません、しかし10年実施し続けると必ず大きな出水がある年が出ます。その場合にどこまでリスクを軽減できるか?
毎年、必ず80%以上は孵化する状態を作りたいのです。
一つの対策として、「孵化した後の仔魚を大きな出水時にも安全な水槽で育てる」ことをテストしてみます。
天然のアマゴは「渕尻や平瀬」で産卵します。早すぎはしないものの、ある程度流れがある場所です。
実際にBOX放流する場合も同じような場所に置くと、死卵になる確率が少ないのは経験上お感じになる方が多いと思います。
ではその後、仔魚期はどうでしょうか?
出水時の安全性を考えると、水槽のような閉じた場所が確実に良いです。
そして、仔魚期になると、卵の時ほど流れがなくても大丈夫なように感じます。
ただし、安全性を考えてBOXの場所を変えるという方法は水産庁等の資料にも書かれていません。
水槽でのテスト
で、今回テストしてみることになりました。
幸いにも愛知川漁協様には、染み出し水を集めて水源としている水槽があります。
さきほどのBOXから200匹ほどをバケツに入れて移動させます。
組合長が運んでくれます。
水槽横で再度別のBOXに入れ替えます。
そして、水槽に沈めておきます。
ここであれば、大きな出水時にもまず大丈夫です。
あとは水があうか。
川に残したBOXの中に入っている大部分の仔魚と生存率を比較していきます。
今後が楽しみですね!