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庄川支流で尺イワナを狙う《テンカラの~とvol.15》

田中 五月

北陸出張帰りに富山県の庄川支流へ。

夕暮れ2時間ですが、今日の課題は尺イワナをGETするです。

初めての川だけど、課題攻略なるか?

まずは調査

初めての河川だし、いつものように入渓後、数十分は調査です。

何を調査するかというと、魚の活性とスレ具合、要は魚がどこで釣れるのか?ということ。

それがわかれば、残りの時間は効率的にキャスティングしていけます。

渓相はこんな感じで、出だしはフラットな流れに瀬が続き、それほど深い落ち込みはありません。

まんべんなくうっていった結果、調査結果は

・活性は比較的高い

・わりと人が入っており、魚が抜かれている、特に大きいやつがいない

でした。
つまり、これ以降の釣り方としては、

①肩や瀬など、浅い場所を中心にうっていく

②いかにもポイントだけでなく、ボサ下など、細かいポイントを全てうつ

③一箇所で粘らない

④深い落ち込みでも粘らない

ということになりました。

最後の④が問題です。

尺イワナが釣りたいのに④では困ります。大きい魚は大きな棲息環境にしかいないのに。

ただ、しばらくはこのような状況なので仕方なしです。

しばらく釣り上がれば状況が変わるかもしれないので、それまで待ちで、浅場を中心に攻めていきます。

状況がかわってきた

今回の釣り時間2時間のうち、既に1時間を過ぎました。

それまでは、肩や瀬でイワナは出るものの、17-18cm程度のやつが多い。大きくて20cmちょい。

数はそこそこ出ますが、困ったなーと感じていたところ、18時を越えて少し魚影が濃くなった感じがしました。

最初はあった先行者の足跡も消えています。

最初の調査結果から、釣り方を変えるべき時がきたかもしれません。

水深70cmくらいの流れが出てきました。

ここだけでサイズは小さいものの4匹。

こんなに出るんならドライでちょっと遊ぼうかなと毛鉤を変えて、#12のドライを流すと、なんと4匹出てきた後に、今度は25cmクラスが水面を割って飛び出してきた。

4匹出た後に出たのも驚きですが、ドライで更にサイズアップするというのが面白い。

この個体は水面の大きな餌を見ていたということなんでしょうけど、普通は沈めて大きなのを釣るので予想外でした。

良い予感がするので、これ以降は大型がいそうなポイントでは粘ることに決めました。

で、ラスト20分くらいでこのくらいの深みや、もう少し大きな落ち込みが続くポイントが出てきました。

ラッキーです。

これはやるしかない。

とりあえず普通毛鉤を流すと、18cmくらいサイズが肩から。

ささっと下の段にリリースして、狙いの落ち込みへ。

 

無反応。

 

粘って15投ほど。

 

無反応。

 

さっきみたいにドライに変えようかな?と思いましたが、ここはセオリー通り沈めにかかります。

ガン玉をつけてキャストし、3投目のききアワセでガツン

写真がわかりにくいですが、これも25cmクラスのガングロ君。

よしよし。気を良くして、1段上の落ち込みに。

ここでは最初からガン玉+#10ウエイト毛鉤として、沈めて流します。

いくつかの筋とタナを探って、20投目くらいにガツン!

今度は明らかにさっきまでの25cmクラスではないアタリと引き。

テンションが抜けないように慎重にコントロールしつつ、適度に弱ったら頭をあげて空気を吸わせ、最後に本日初でタモを使いネットイン。

ちゃんと測ってないけど、28cm程度の丸々としてイワナがあがってきました。

最初の調査⇒状況変化⇒釣り方を変える

今回は最初の調査結果から、状況変化を感じて、うまく釣り方を変えることが出来たのではないかと思います。

最初の釣り方、「粘らない」だとおそらく最後のイワナは釣れなかったし、最初から粘っていると最後の良いポイントまでたどり着く前にタイムアップになっていた。

こんな感じで状況変化に対応しながら、フレキシブルにやれると満足感が非常に高いです。

尺は出せなかったけど、良い釣行でした(^^/

 

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