イワナってどんなところに住んでるの?釣れるのはどこで?
日本を代表する渓流魚「イワナ」
「イワナ」という名前は聞いたことがあっても、 なかなか姿や生息地は想像できませんよね。
「イワナってどんな魚なの?」
「イワナの生息地はどんなところ?」
「イワナを釣ってみたい!」
という方に向けて、イワナの生息地や釣りが楽しめる場所について紹介していきます。
イワナってどんな魚?
出典:つりチケfacebook
イワナは漢字で「岩魚(いわな)」と書きます。
サケ科の魚で、日本の九州以北の冷水の河川、湖に生息しています。
渓流魚の中でも最も源流域で生活しており、ほとんど水のない最上流域でも生息できるたくましさが特徴です。
イワナの中でも30cmを超える個体は尺イワナと呼ばれ、釣り人の憧れとなっています。生息数は少ないですが、大きいものは50cmを超えるものも。
食性は非常に獰猛で、水生昆虫や陸生昆虫、小魚、カエルなどを食べます。30cmを超えるような大型のイワナになると蛇やネズミなどの小動物まで食べるようになります。
この何でも食べてしまう性質から、イワナは釣りの対象として人気があり、特にルアーフィッシングやフライフィッシングの釣り人から愛されています。
イワナの亜種はたくさん!生息地は?
イワナとひとくくりにされる場合が多いですが、イワナは地域ごとに特色があり、それぞれが別の亜種として分類されています。
日本国内だけでもたくさんの種類がいるので順番に紹介していきましょう。
エゾイワナ
国内に生息するイワナの中で、唯一海に降る亜種がこのエゾイワナです。
エゾイワナは太平洋側の千葉県以北、日本海側の山形県以北に生息します。
エゾイワナは、河川残留型の個体を指す名称で、海に降る個体はアメマスと区別されます。
体中にある白い斑点が目立つ亜種で、判別は比較的かんたんです。
ニッコウイワナ
最も広い範囲に生息するのが、このニッコウイワナです。
ニッコウイワナは、東北地方、関東地方、滋賀県、鳥取県に生息する種類です。
ニッコウイワナは、日本で最も広く分布するイワナの亜種といってもいいでしょう。
エゾイワナほどではありませんが、白い斑点が全身に目立ち、腹部に薄っすらとしたピンク色の斑点があるのが特徴です。
ヤマトイワナ
ヤマトイワナは、中部地方の太平洋側の河川に生息しています。
白い斑点が目立たず、体の側面に薄っすらとした朱色の斑点があるのが特徴です。
放流により、純粋なヤマトイワナが生息する河川は少なくなっており、山深い河川にいかなければヤマトイワナに出会うのは難しいでしょう。
ヤマトイワナは、他の亜種よりも小さめのサイズで、25cm程度までが一般的です。
ヤマトイワナの中でも紀伊半島に生息するものは「キリクチ」と呼ばれ、このキリクチは世界で最も南に生息するイワナ類として知られています。
ゴギ
中国地方固有の亜種で、頭頂部にも白い斑点があるのが特徴的。日本では最も西に住む亜種。
ヤマトイワナと同じく、大きさは25cm程度までが一般的です。
オショロコマ
国内のイワナの中でも最も寒冷気候に適応した種類で、北海道の北部を中心に生息しています。
外観は体の側面に朱色の斑点が点在しており、腹部は明るいオレンジ色をしているのが特徴です。
北海道よりもさらに北に生息する海外のオショロコマは海へ降る場合もあり、降海した個体はドリーバーデンと呼ばれます。
しかし、国内で生息する個体は降海はせず、河川に残留します。
オショロコマの中には、然別湖に流れ込む水系にミヤベイワナという亜種も存在しています。
イワナの亜種は無差別な放流によって混乱
ここまで紹介してきたイワナの亜種は、無差別な放流によってその遺伝子に混乱がもたらされています。
ヤマトイワナが生息している河川に、ニッコウイワナが放流されるというのが一例です。
渓流魚の無差別な放流は、イワナだけでなくアマゴやヤマメでも問題になっています。
イワナは渓流魚の中でも特に河川で外観の特徴が異なるため、無差別な放流によってその特徴が失われてしまうことも珍しくありません。
紀伊半島に生息する「キリクチ」はニッコウイワナとの交雑の影響もあり、純粋なキリクチは絶滅寸前とされています。
河川ごとのイワナの特徴は、釣り人にとっても嬉しいもの。人間の手で大切なその土地の種を汚すことは避けなければいけません。
イワナを釣るにはどうすればいいの?
イワナの種類や生息地について紹介してきました。
ここまでこの記事を読んできた方には「イワナを釣ってみたい!」という方もいるかもしれませんね。
イワナを釣るには
- 管理釣り場を利用する
- 天然河川で釣りをする
の2つの方法があります。
天然河川での釣りは装備も必要になりますが、管理釣り場であれば手ぶらでも釣りができるのでおすすめです。
順番に紹介していきましょう。
管理釣り場でのイワナ釣り
管理釣り場であればイワナと出会うのは難しくありません。
ただし、イワナ釣りを楽しめる管理釣り場の数はあまり多くありませんので、イワナを放流している管理釣り場を探す必要があります。
一般的に、渓流の管理釣り場の場合はニジマスがメインで放流されているので注意しましょう。
管理釣り場によっては、釣り竿や仕掛けをレンタルできる場合もあるので、管理釣り場でのイワナ釣りは初心者にとってまさにうってつけと言えるでしょう。
代表的なイワナ釣りを楽しめる管理釣り場を3つ紹介しておきます。
天然河川でのイワナ釣り
管理釣り場での釣りと比べると、天然河川でのイワナ釣りはそれなりの準備が必要になってきます。
イワナがいるところは河川でも最も上流域なので、山奥の河川に入っていく必要があり危険が伴います。
なにも準備せずにイワナ釣りに出掛けるのは大変危険なのでやめましょう。ウェーダーやウェーディングシューズを装備し、川で安全に歩けるような準備を整えてからイワナ釣りへ出掛けるようにしてください。
また、イワナが釣れる河川のほとんどでは、遊漁券が必要になります。
遊漁券の購入が必要な河川で、遊漁券を購入せずに釣りをしてしまうと密漁となってしまうので、遊漁券が必要かどうかは事前に調べるようにしておきましょう。
遊漁券は、河川の漁協や周辺のコンビニ、個人商店などで購入できるので、釣りをはじめる前に購入するようにしてください。
イワナは食欲旺盛で何でも食べるところがあるため、エサ釣り、ルアー、フライなど様々な釣法で釣り上げられます。
しかし、イワナは警戒心が高く、人間の気配を察知してしまうと岩の影へと隠れてしまい、ぱったりと姿を見せなくなってしまいます。
イワナを釣り上げるために大切なのは、ポイントへの静かなアプローチです。イワナに気づかれないようにゆっくりとポイントへはアプローチしましょう。
各地のイワナを釣ってみるのも面白い
今回はイワナの種類と生息地について詳しく紹介してきましたが、自分の目で見てみたいと思った方もいるのではないでしょうか。
各地の河川へと赴いて、その地方、その河川独特のイワナを比べてみるのも面白いはずです。
イワナ釣りの際に遊漁券が必要になった場合は「つりチケ」がとても便利。
「つりチケ」があれば、スマホで遊漁券を購入できるので、遊漁券をお店で買う必要がなく、釣りの準備がとてもスムーズになります。
遊漁券を購入する際は「つりチケ」をぜひ利用してみてくださいね。