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渓流釣りのポイントってどんなところ?

中田 北斗

「渓流釣りを始めたはいいものの、どこを狙ったらいいのかわからない」
という方も多いのではないでしょうか?

釣りを始めたばかりだと、川の流れってどこを見ても同じようにしか見えないですよね。
ですが、釣りの上達には、魚のいる場所をしっかりと理解するのは大切です
魚のいる場所が分かっていれば、釣果は何倍にもなります。

「そうは言っても、周りに釣りを教えてくれる人がいない」
という方に向けて、渓流のポイントについて詳しく解説していきましょう。

渓流釣りはポイントを見極める目が大切

渓流釣りは、ポイントが重要な釣りです。
そのため、魚がついているポイントを探る目を養うのが、渓流釣り上達の秘訣。
しかし、渓流釣りはいつも同じポイントが釣れるとは限りません

なぜなら、渓流では水量が一定ではないからです。
梅雨時で水が豊富な時期と夏の渇水の時期では、たとえ同じポイントであっても、川の様子は随分と変わってきます。
ポイントを見極めるには、そのときの川の流れを読んで、どのポイントが渓流魚が休みやすく、餌をたくさん食べられるかを考えるのが大切です。

魚が釣れた場所の水の流れや地形を記憶しておけば、川を見ただけでどこに魚が潜んでいるのかが分かるようになってきます。
最初のうちは分からないと思いますので、よく釣れやすい大まかなポイントについて紹介していきます。



その河川本当に釣れるの?

釣り場のポイントについて学ぶ前に、その河川が本当に釣れるのかどうか確かめておきましょう。
時々、いくらやっても渓流が釣れないという人がいますが、そういう人は魚があまりいない河川で釣りをしていたり、魚が全くいない河川で釣りをしている場合があります。

初心者の場合は、魚がいるかいないかわからない川で釣りをするよりも、人気の河川で釣りをした方が上達が早くなるでしょう。
人気の河川は釣り上げることこそ難しいですが、魚は沢山いるので魚の反応は確認できます。
そういった河川でポイントを見極める目を養うのも大切です。
釣れるかどうかわからない河川で釣りをするよりも上達は早くなります。

季節・天気・釣法でもポイントは変わるので注意

天気でもポイントは変わってくるので注意が必要です。
春によく釣れたポイントがあったとしても、夏には釣れなくなっている可能性もあります。

これは魚の活性が大きく影響しており、ベテラン渓流釣り師であってもなかなか判断が難しいところ。
ベテランの渓流釣り師は、釣れる可能性があるポイントをくまなく釣っていき、徐々にその日に魚が付いている場所を見つけていくのです。

また、釣法でも大きくポイントは変わってくるので、自分のする釣りに合わせてポイントを選べるようになる必要があります。
オモリを付けないことが多いテンカラ釣りでは、川の深いところを狙うのは難しく、反対にオモリをつけるエサ釣りであれば、川の深いところを狙った方が釣りをしやすいはずです。

自分の釣りスタイルが得意な流域を選ぶのも大切。
覚えることは多いですが、慣れれば誰でもポイントを見極められるようになるので、 基本について勉強していきましょう。



渓流釣りのポイント

ここからは、実際の渓流釣りのポイントについて紹介していきましょう。

ハイシーズンのマズメは「瀬」

「瀬」は、水深が浅く、水の流れが速くなっている部分を指します。
瀬には活性の高い魚がつきやすく、状況がいい時であれば数釣りを楽しめます。

瀬の中でも、水の流れがゆっくりになっている場所には魚がつきやすく、ポイントとなりやすいのが特徴です。
特にハイシーズン(5月から6月)のマヅメ時は狙い目。
マズメ時は、太陽が昇ったり沈んだりする際の薄暗い時間帯を指します。
マズメ時の瀬は、数が釣れる場合が多いので、数を釣りたい場合は必ず攻めるべきポイントです。

一方で、水温が低い春などは、魚の活性も低く瀬には入ってきません。
狙う必要はあまりないでしょう。

活性の高い魚が多い「流れ込み」

水が勢いよく流れ込んでくる場所を「流れ込み」と言います。
川ではこの流れ込みを中心に狙っていくといいでしょう。

流れ込みは、餌が集まりやすく多くのシーズンで狙いやすいポイントです。
流れの左右にあるゆっくりと流れる部分には、比較的高活性な魚がつきやすい傾向にあり狙い目。
流れの下も魚が潜みやすいので、仕掛けを底に沈めて狙ってみるのも良いでしょう。

深くに大物が潜む「淵」

川を歩いていると時々遭遇するのがこの「淵」です。
大きく底がえぐれ、水深のあるゆっくりとした流れを淵と呼びます。

淵の底には多くの魚が潜んでいるので、状況によっては数釣りが楽しめますが、多くの場合では活性のあまり高くない魚が集まる傾向が。
活性の上がりやすい夕マヅメでは、魚が表層まで上がってきて餌となる川虫を捕食しているのがよく見られます。

警戒心の高い大物もよく潜んでいるので、夕方のここ一番というタイミングで狙ってみると大物と出会えるかもしれません。
ただし、淵はゆっくりとした流れなので、仕掛けを見切られやすいのも特徴です。

魚が溜まりやすい「滝」

魚が遡上できないほどの滝は、大きなポイントとなります。
魚がそれ以上遡上できないため、魚がたまりやすく滝の周りでは数釣りを楽しめることが多いのが特徴。

いきなり滝の流れ込みを狙いたくなりますが、手前から順番にうっていくのがセオリーです。
魚がいないと思っている場所でも意外と魚はついているので、 魚に気づかれないようにゆっくりと手前から順番に仕掛けを流していきましょう。
手前から順番に魚を狙っていくことで、奥の深いところにいる大物にも気づかれにくくなります。

イワナが釣れる「大岩」

大きな岩のそばには、イワナが潜んでいる可能性が高いです。
岩の下や岩の間へ仕掛けを入れると、潜んでいるイワナが多く反応してくれるでしょう。

イワナは、活性の高い日は流れのある場所に出ている場合が多いですが、活性の低い日や日中などは岩陰に隠れている場合が多いです。
大きな岩の下には、たくさんのイワナが潜んでいる場合があり、うまく仕掛けを岩の下へ流し込むとよく反応してくれます。
流れのある場所の反応がイマイチという場合は、岩の影を中心に狙ってみると良い結果が出るかもしれません。



狙うポイントの数が釣果の決め手

初心者とベテランの大きな違いは、狙うポイントの数です。
ベテランであればベテランであるほど、狙うポイントの数は多くなっています。
一方で、初心者はいかにもなポイントしか狙わないので、思ったほど釣果が上がりません。

小さなポイントを見逃さないのが渓流釣りでは重要です
そのため、ポイントを見逃さないように、常にキョロキョロと川の流れや障害物に目を向け、観察する癖をつけておきましょう
今回紹介したようなポイントは、川には無数にあります。
気になったポイントはすべて打っていくようにすれば、徐々に魚のいるポイントがわかるようになってくるはずです。

まとめ

ポイントを見極めるのは簡単なことではありません。
何度も釣り場に通って、少しずつ釣れた場所を自分の中に蓄積していくのが重要です。

渓流釣りの面白いところは、一筋縄ではいかないところ。
渓流魚の気持ちになってみて、どのような場所に潜めはたくさん餌を食べられて安全なのかどうか考えてみると、いいポイントを見つけられるかもしれません。
大切なのは、魚が釣れた時にどういったポイントで釣れたのかをしっかり覚えておくことです。